千葉銀行<8331>、AI関連サービスのエッジテクノロジー<4268>をTOBで子会社化
千葉銀行は9月6日、AI関連サービスを提供するエッジテクノロジーを完全子会社化することを目的に、株式公開買付け(TOB)を実施すると発表しました。これは、デジタルトランスフォーメーション(DX)戦略を加速させるための措置です。AIを活用して顧客の経営課題を発見し、解決策を提案するほか、銀行が保有するビッグデータを基にしたAIサービスの創出を目指しています。買付金額は約90億7000万円です。
2021年に改正された銀行法により、銀行グループによる事業会社への100%出資が可能となり、今回の買収はその規制緩和を活用しています。
買付価格は1株当たり841円で、これはTOB公表前日の終値529円に対して約58.98%のプレミアムが付加されています。買付予定株数は1078万5913株で、下限は66.67%に相当する719万600株です。エッジテクノロジーの創業者で筆頭株主の住本幸士社長は、自身が保有する65.15%の株式をすべてTOBに応募する予定です。
買付期間は9月9日から10月23日までの30営業日で、決済の開始日は10月30日となっています。公開買付代理人は野村証券が務めます。
エッジテクノロジーは今回のTOBに賛同し、株主に対して応募を推奨することを決定しています。TOBが成立した場合、同社は東証グロース市場から上場廃止となる見込みです。
エッジテクノロジーは、創業者の住本氏が2006年にデータベースサービス事業を個人で創業したことに端を発しています。その後、前身企業を経て2014年にエッジコンサルティングとして法人化し、2020年に現在の社名に変更。2022年2月に東証マザーズ市場に上場し、同年4月に東証グロース市場へ移行しました。