トランコム<9058>を、MBOで上場廃止

トランコムは17日、米国の投資ファンドであるベインキャピタルと連携し、MBO(経営陣による買収)を実施することを発表しました。具体的には、ベインキャピタルの完全子会社であるBCJ-85-2(東京都千代田区)がTOB(株式公開買い付け)を行い、全株式の取得を目指します。TOBが成功すれば、トランコムは上場廃止となり、非公開化されます。これにより、M&Aや海外進出、新規事業の加速など、経営の自由度を高めることが狙いです。

買付代金は約690億円で、創業家の資産管理会社であるAICOHが保有する残り29%のトランコム株式は、TOB完了後にトランコムが自社株買いの形ですべて買い取ります。この結果、MBOの総額は約1000億円に達する見込みです。

買付価格は1株当たり1万300円で、これは公表前営業日の終値である7120円に対して44.6%のプレミアムをつけた金額です。買付予定株数は669万4841株で、下限は350万8200株です。応募が下限を下回る場合、買付は実施されません。買付期間は2024年9月18日から10月31日まで、決済は同年11月8日から開始される予定です。公開買付の代理人はみずほ証券が務めます。