キリンHD、ファンケルへのTOB価格を2800円に引き上げ
キリンホールディングス(HD)は8月6日、健康食品大手ファンケルに対する株式公開買付け(TOB)の条件を変更すると発表しました。具体的には、1株あたりの買付価格を2690円から2800円に引き上げます。また、買付期間を8月13日から8月28日まで延長します。買付価格の引き上げは今回が初めてであり、買付期間の延長は2度目となります。なお、6日時点のファンケル株の終値は2767円です。
TOB開始後、ファンケルの株価は買付価格を上回る水準で推移し、一時は2900円台に達しました。しかし、最近の世界的な株安の影響で値を下げる展開となっています。
ファンケルについては、香港の投資ファンド、エムワイ・アルファ・マネジメントが7月17日に新たに5.09%の株式を取得したことが判明しました。その後、7月19日にはエムワイ・アルファ・マネジメントの持ち株比率が7.94%に上昇したことが大量保有変更報告書で確認されました。
現在、キリンはファンケル株の約33%を保有しており、これを持ち分法適用関連会社としています。今回のTOBを通じて、残りの株式を取得する予定です。買付価格の引き上げに伴い、取得総額は最大で2297億円(従来は2207億円)に増加します。